世間はブラックフライデーで賑わってますね。
それにちなんで、今回はこれでいきましょう。
The Black Crowes (ザ・ブラック・クロウズ) の “Hard To Handle” (『ハード・トゥ・ハンドル』)
ブラック・クロウズは、アメリカ南部はジョージア州出身の、クリス・ロビンソン (ボーカル) 、リッチ・ロビンソン (ギター) の兄弟を中心としたロックバンド。この二人、オアシスのギャラガー兄弟に負けず劣らず仲悪くて有名です。こちらも、なんだかんだ言っても、今はまた一緒に演ってるみたいなので、年取ると人間丸くなるってことですかね?
バンドの音楽性としては、ブルースに根差したサザンロックという感じなのですが、デビューアルバムの扱われ方がなんともビミョー。日本盤の解説がなぜか、あのヘビーメタル評論の第一人者、伊藤政則サンだったため、ヘビメタ界の大型新人みたいな誤解されやすい立ち位置でした。ヘビメタ好きな人が聴いたらこれじゃない、嫌いな人からしたらどうせメタルだろ、みたいにお互いに不幸なwin-winならぬlose-lose状態。日本で本国ほど人気が高くないのは、これが原因ではないかとずっと思ってます。
この曲は、500万枚以上を売り上げた1stアルバム “Shake Your Money Maker” (『シェイク・ユア・マネー・メーカー』) からシングルカットされ、彼らのブレイクに一役買った一曲。あの “(Sittin' On) The Dock Of The Bay” (『ドック・オブ・ベイ』) で有名な Otis Redding (オーティス・レディング) のカバーです。
当時は原曲知りませんでしたが、ブラック・クロウズのこの曲がとにかくカッコよかった。今やオリジナルのオーティス・レディングのバージョンも誰でも簡単に聴けるようになりましたが、このカバーバージョンでは、オリジナルのホーンセクション部をギターで再現していて、ロックっぽさが前面に出た私好みのアレンジですね。
実はこの曲も、前回の “Shinin'' You, Shinin' Day” を演ったバンドで演奏してて、それも今回の選曲理由の一つになっています。
初来日公演も見に行きました、ライブ自体の記憶は…なのですが、記念に彼らのトレードマークの二羽のカラスがプリントされたツアーTシャツ (これもまたブラック) を買ってよく着ていました。
フロリダに旅行に行った時にこれ着てたら、アメリカ人の旅行者に、ブラック・クロウズ、いいバンドだな、と声をかけられて、なぜかこっちが誇らしかったのを覚えています。
いい音楽は国境を越えることを実感した、貴重な体験でした。
ん?彼らにとっては国内のアーティストなのか?まあ、そんなことはいいでしょう。
日本人にもホンモノがわかるやつがいるんだな、と思ってもらえたと、勝手に解釈して悦に入ってます。
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